うつ病の治療は、長く険しい道のりになります。
いつまで治療が続くのか、いつになったら寛解するのか、終わりのない螺旋階段をひたすら上り続けているような感覚です。
医師に処方された通り投薬治療を続け、カウンセリングや心理療法を受けて認知の歪みを緩めていけば、徐々に良くなっていくはずなのですが、途中で心が折れそうになります。
特に認知の歪みについては、心理療法でいろいろな理論を学ぶのですが、実際にストレスを感じたときに応用できるようになるまでには時間がかかります。
そこで今回は、私が実践していた簡単セルフカウンセリング法を紹介します。
認知行動療法 × マインドフルネス × マンガ
これら3つをコラボレーションさせた独自理論です。
なにジョジョ?
ダニーがおもちゃの鉄砲をくわえてはなさない?ジョジョ それは
無理矢理引き離そうと
するからだよ逆に考えるんだ
「あげちゃってもいいさ」と
考えるんだ出典:「ジョジョの奇妙な冒険 第1部」(作:荒木飛呂彦)
ジョジョの奇妙な冒険の中でも屈指の名言ですね。
うつ病になって、この「逆に考える」という理論の価値に気付きました。
苦しい局面で、すごく役に立つ言葉なのです。
逆に考えるんだ
「眠らず朝まで起きててもいいさ」
「ずっと投薬治療が続いてもいいさ」
「なるべく長く休職できた方がいいさ」
こう考えることで、睡眠障害も、投薬治療も、働けなくなってしまった現実も、素直に受け入れられました。
「逆に考える」ことで現実がガラッと変わるわけではありませんが、現実を受け入れることで、焦らずゆっくり治療に専念できるのです。
このように、「〇〇しなければならない」という認知の歪みは、ジョースター卿の名言によって緩めることができます。
(※当画像の著作権は荒木飛呂彦氏に帰属します。)
「逆に考える」理論はシンプルですが、より実践的にするために、私はマインドフルネスの手法を取り入れました。
ストレスを感じたときは、まずは深呼吸です。
(ファンの方は、波紋の呼吸をしている気分でどうぞ。)
そして、ジョースター卿のご尊顔を頭に思い浮かべましょう。
ジョースター卿が、あなたに語りかけます。
「逆に考えるんだ」と。
ネタのように思われてしまいそうですが、呼吸を整えて情景を頭に思い浮かべることは、ちゃんとしたマインドフルネスの手法なのです。
マインドフルネスの手法を取り入れることで、ただ理屈で考えるよりも腹落ちした感覚が得られます。
私は、「逆に考える」理論に随分と助けられてきました。
しかし、医師や心理士による治療を受けていたからこそ、こういった遊び心を持って自分なりのメソッドを実践できたのです。
今回ご紹介したセルフカウンセリング法の効果は、あくまで私個人の感想です。
うつ病の治療は、主治医や心理職の指導の下、自分に合った方法で行うことが大切です。
以上