現代社会は、ストレスとの戦いです。
ストレスに押しつぶされる前に、上手く対処することが必要です。
何がストレスを引き起こし、どのように対処するのか?
シンプルな問いですが、じっくり考える機会は意外と少ないのではないでしょうか。
今回は、リワークで教わった「ストレスマネジメント」について解説します。
ストレスの要因は、以下の4つに分類されます。
<ストレス要因>
①対人関係
②質的負担
③量的負担
④裁量権が少ない(自分のペースで出来ない)
具体例は、以下の通りです。
反りの合わない上司(①対人関係)から、重要なプロジェクトのリーダー(②質的負担)を任された。
それは、かなりの繁忙プロジェクトで、リーダーである私は休日昼夜を問わず働き続け(③量的負担)、睡眠不足に陥っている。
さらに、リーダーとは名ばかりで、進捗管理や細かい作業内容まで上司の指示を受けながらプロジェクトを進めている状況であり、上司の意思決定を現場に伝える伝言係のようなポジションになってしまっている。(④裁量権が少ない)
中堅社員によくあるストレス状況かもしれません。
私自身が、ど真ん中の中堅社員なので、こんな具体例しか書けませんが、ご自身の状況に当てはめて、①~④のストレス要因が発生していないか考えてみてください。
個人的な経験論ですが、くそ真面目な性格だと、どうしてもストレス対処の手段が少なくなってしまいます。
「仕事が大変だったら、とにかく仕事を頑張って、何とかやり切って重圧から解放される」というのが私のストレス対処法でした。
この方法であれば、業務の成果は目覚ましく向上しますが、いつか限界が来て心を病む危険性があります。
私は、これで病みました。
ストレス対処法は、たくさんの選択肢を持っておくことが大切なのです。
「ストレスマネジメント」というリワークの授業では、5つのストレス対処法を教わりました。
<ストレス対処法>
①解決をはかる
②何もしない
③少し離れる
④相談する
⑤衝動的な言動を控える
これらの対処法を、先ほどの中堅社員の例に当てはめてみましょう。
①解決をはかる
・上司とプロジェクトリーダー(自分)の意思決定権限の範囲を明確化する。
・業務量に見合った人員の確保を提案する。
②何もしない
・プロジェクト期間内の辛抱だと思い、嵐が過ぎ去るのを待つ。
・プロジェクトを大成功に導こうという欲を出さない。
③少し離れる
・反りの合わない上司とは、最低限の会話で済ませる。
・プロジェクトから外してもらう。
④相談する
・上司の上司に、プロジェクトの惨状を訴える。
・同僚や友人に愚痴を聞いてもらう。
⑤衝動的な言動を控える
・何事にも冷静に対処する。
あくまで「例えば」の話ですが、状況によって、出来ることと出来ないことがあると思います。
しかし、大事なことは、「出来ること」があれば、それはストレス対処の選択肢として積極的に取り入れるということです。
ストレス対処の選択肢が極端に少ない状況では、ストレスに押し潰される危険度が高まります。
ゲームをやらない方はイメージしにくいかもしれませんが、ストレス対処はRPGのバトルにおけるコマンド選択に似ています。
・たたかう
・ぼうぎょ
・じゅもん → (回復魔法)
・にげる
強敵相手に、「たたかう」だけを選択していたら、すぐにHPはゼロになってゲームオーバーです。
「ぼうぎょ」でダメージを軽減したり、「じゅもん」で体力を回復したり、どうしても勝てそうになければ逃げたり、戦略的に考えてゲームを進めていきますよね。
ストレス対処にも、同じことが言えるのではないでしょうか。
ストレスに押し潰されて心を病む人は、「たたかう」だけを選択している状況に似ていると思います。
ストレス対処は、先ほど紹介した①~⑤の選択肢を、状況に応じて柔軟に使い分けることが大切なのです。
冒頭、あえて「現代社会は、ストレスとの戦いです」と申しましたが、別に必ずしも戦わなくていいのです。
場合によっては、「にげる」という選択肢を有効に使いましょう。
以上